昨日までの3連休では本当にたくさんのお客さまと
お打ち合わせをさせていただきました!
そのお打ち合わせの主な内容は「新築住宅外構」
「ガーデン(お庭)」「リ・ガーデン(お庭の改修)」
「目隠しフェンス」というご相談の内容でした。
これから現調(現場調査)、そしてプラン ~ 積算という手順で
お客さまにプランを作成してお届けしていきますが
極力、早くお渡し出来るよう がんばっていきたいと思います。
(二人でなので なかなか思うような期間で作成出来ていませんが…)
さて… そんな訳で今日はその初回のご相談をいただいてから
プランを作成してお渡しするところまでを説明したいと思います。
(写真掲載のご協力をいただきましたS様 どうもありがとうございました!)
まずは現地、もしくは当工房にて、はてまたお客さまのところにて
初回のお打ち合わせをし~っかりと行います。
もちろんドコででもお打ち合わせは出来ますが
出来れば現地でお話しした方が分かり易くて
色々と伝わり易いかもしれませんね!
(例えば 門まわり、車庫まわり、アプローチ、目隠しの位置など)
特に初回のお打ち合わせではこまかく、そしてたくさんのことを
(要望や希望を含めて) しっかりとお聞かせいただきたいです。
初回のお打ち合わせの時には敷地や建物関係の
図面の複写(コピー)をいただいています。
当工房以外でのお打ち合わせは近くのコンビニなどで
複写してから 直ぐにお客さまに返却しています。
必要な図面は「敷地図(配置図)」「平面図」「立面図」
そして、建物の外観や色が確認出来るイメージパースなどが
あれば、こちらもイメージし易いので助かります。
(特に新築される前、もしくは新築中の場合は)
そして、その図面を元に現地で寸法や高さなどの確認を行います。
敷地に対しての建物の配置も図面通りになっていないことも
そんなにめずらしいことではありませんので
高さ関係を含めて、キッチリと測定を行っていきます。
(玄関ポーチの形状や寸法が違っていることもあります。)
特に目立った作業をしないであろう建物の裏側なども
最近は「雑草対策」を行う場合が多いですので
面積などの数量をきちんと把握するためにも
勝手口のステップやエコキュートや電気温水器などの
基礎の寸法もしっかりと測定します。
もちろんエアコンの室外機の確認も
こまかく現調をした後に図面にごちゃごちゃ書いてしまうと
プランを考える時に分からなくなってしまいますので
現調時に色分けして、丁寧に書き込みまして
誰が見ても分るように行っています。
そして、プランはまず手描きで行います。
昨年の夏頃まではこの後のCADでの作図も
自分で行っていたのですが
今は山中さんにしてもらっていますので
ここでも分かり易いように色分けして作図を行います。
この時点で門塀の寸法や詳細… ポスト、表札の設置個所
高さや色などもきっちりと設定しています。
この時点で全体のプランニングの工程の中で
まだ半分も進んでいない状態ですかね~
ここからは山中さんの仕事です。
エクステリア&ガーデン専用CADを使って作図を行います。
少しでも曲線の具合がおかしかったりしたら描き直しです。
僅かな曲線の歪みで全体のバランスが崩れることもあります。
でも、やっぱりカラーは分かり易いですよね!
昔まで(10年ほど前)は作図も製図用紙にALL手書きで
カラーで出す場合も色鉛筆やコピックマーカーなどで
そりゃー もう結構な時間をかけて 色を塗っていたのですが
手書きなので変更時の修正がもう大変で大変で…
(字消し板を使って、消しゴムで地道に消して書くというやり方)
今は専用CADもありますし、前の同じCADに比べても
驚くほど作図能力や品質、早さも向上し
そして 楽になったような気がします。
ホント… 便利になりました。
立面図は施工時に役立ちますので(職人さんが)必要です。
これがキチンと出来ていると本当に嬉しいんですよね!
そして、イメージパースです。
今はこれがなきゃ~ お話になりませぬ… といっても
大げさではない位 イメージパースは必要となります。
ウチでは1プランに平均 8~12アングルの
イメージパースを作成してお渡ししています。
門塀の裏側や建物側から見た場合 どんな感じになるのかって
お客さまなら誰だって知っていたい、分かっていたいですよね!
もちろん上からのアングルも大事なトコロです。
照明の計画を行った場合はこういったライティングの
イメージも分かり易く作成しています。
パースのレンダリングが終わると次は工事数量の算出です。
CADを使用すれば、曲線内の面積も長さも正確に
そして、素早く キッチリ算出することが出来ます。
…で、山中さんの作業はここまでとなります。
(ご苦労様です!)
先ほど算出した数量などを入力して「実行予算書」と
お客さまに提出する「見積書」を作成します。
ウチでは工事価格の大小に関係なく
必ず「実行予算書」を作るようにしています。
ってか「実行予算書」なしで
ホントの「見積書」って作れないっしょ?
「見積書」の明細も『一式 ○○万円』ばかりの
どんぶり勘定的なものではなく、きちんと細かく明細を分けて
分かり易いようにして作成しています。
なので… ページ数が多いです。 w
でも… お客さまには好評の見積書の作り方ですよ!
プランの中で使用している資材関係もほぼ全てに亘り
ウェブカタログなどを印刷して、そして印をつけてお渡しします。
もちろん色なども考えてからご提案させてもらっています。
ドコのメーカーでなんという商品で、どういった色とかは
お客さまにも直ぐに… そして感覚で分かるように しています。
ここまで作って、ようやくお客さまにお渡し出来る状態になります。
結構、手間暇かかっているでしょ~?
大変そうでしょう~? w
そして、全ての図面の右下にコレをつけています。
『New moral standard』
「他社の図面を利用した受注行為は致しません。」という
メッセージを全てに図面の右下に記しています。
エクステリア&ガーデンデザイナーの知的財産を守るという
キャンペーンなのですが、例えばA社が一生懸命作成したプランを
そのまま安易にB社に手渡して、設計料を浮かして施工を行うという
モラルの低い行為をなくしていこうという願いを込めた訴えです。
ウチもこれまで何度か作成したお庭や外まわりのプランを
そのまま他社さんによって施工されたという経験があるのですが
(プランはお客さまにより、他社さんに手渡されたということです。)
これはもう怒りといいますか、ただただ悲しくなってしまいます。
もちろん他社の図面を使って施工を行う業者側にも
ものすごく大きな大きな問題がありますが
やはりそのお客さまの気持ちが残念でなりませんでした。
ご相談を受けて一生懸命に書いたのに… と
ただ何かの理由で受注が出来なかった… というのであれば
こちら側に何らかの努力が不足していたと反省出来るのですが
プランは気に入ったんだけど価格が合わなかったので
他社にその図面を渡して、設計料を浮かして安く済ませよう!
という行為を知った時にはものすごいショックを受けてしまいます。
言い過ぎとかではなくて、これが新人さんとかだったら
立ち直れないかもしれないというショックだと私は思います。
今日書いたブログ記事のようにひとつのプランを考えて
書き上げるのにはそれなりの時間と知識と経験を要します。
ちょっと調子が悪いと本当に全くアイデアが出ないこともあります。
そうなると更に時間がかかります。
プランを気に入ってもらって、そして工事をご依頼いただき
完成後には「自然浴工房さんに頼んで本当に良かった。」と
心から喜んで言っていただけると本当に嬉しく、そして感動もし
次へのとても大きな励みとチカラになりますし
それまでの苦労も一発で消し飛んでしまいます。
「やって本当に良かったなぁ~」と心の底から思う瞬間です。
この仕事が大好きで(ほぼ趣味と化しています。)
お客さまとのお打ち合わせもプランを書くのも考えるのも
工事を段取りするのも現場で作業をするのも
全ての作業が本当に楽しくて楽しくて仕方がありません。
もっと若い世代にこの仕事の楽しさを知ってもらいたいと
思っていますが、こういったモラルの低い『悪しき風習』も
少しずつではあっても徐々になくなっていけばと思います。
こういったことがあるのはごくごく稀なんですけどね。
『エクステリア&ガーデン』は楽しーんです!
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